2016年2月/作家のご紹介
連日ご盛況いただいております漫画家集団ぼむ『わかる人にしかわからない漫画展』を無事に終了いたしました。6日間で800名以上のお客様にご来場いただきました。展示会はそれぞれの作品に込められたメッセージを「わかる」人かどうか、観る私たちが試される、たのしい空間となっておりました。会期中事故もなく、非常に多くの方々にお立ち寄りいただきましたことをスタッフ一同心より感謝申し上げます。
アートスペース余花庵:スタッフ一同
漫画家集団ぼむ
わかる人にしかわからない漫画展
とき:2016年2月23日(火)〜2月28日(日)
時間:10:30~20:30
(作家在廊時間:10:30~19:30) ※最終日のみ18:00で終了になります。
■漫画家集団ぼむ
団士郎・外村晋一郎・柳たかを・国府弘昌・ののぐちさとる
桂 南光・カワキタカズヒロ・篠原ユキオ
ストーリー漫画は1ページ目から読み進めて行けば誰でもわかる。面白いか面白くないかは受け手の好みもあるが、よほど哲学的だったり抽象的な表現でない限り誰にでも伝わる。
しかし1コマ漫画はちょっと違う。
1枚の絵とわずかなキャプションだけで内容を把握するにはそれなりに受け手の知識量と感性が必要となる。新聞の時事漫画がその時のニュースを知らなければ何の事だかわからないのが良い例である。
だから1コマ漫画家は限られた人にしかわからないマニアックな情報を題材にすることは避けて、できるだけ多くの人に知られている話題やテーマを選ぶ。多くの人々が持っている『常識』をいかに料理して見せるかが勝負どころとなるのである。しかしそれとは反対に、ごく一部の人しか知らないニュースやマニアックな情報を扱った作品はそれを知る人たちにはバカ受けする事が多いのも事実だ。
そういう意味では1コマ漫画はどこかでクイズ的な要素を含んでいると言えるかもしれない。
それは難解な問題を解いた時の快感にも似て自分だけがこの面白さを理解出来た…という意識が満足感につながっているのである。
今回の漫画展はそういう要素も含んで、描き手の意識優先の視点で描かれたものである。
すべての作品を理解する必要もないし無理に作品に合わせて頂く必要もないが、受け取り手それぞれの感性や知識と共鳴してどれが『面白い』と思われるのか、描き手にとっても普段とはひと味違って、とても興味深い展覧会なのである。
篠原ユキオ
展示会が行なわれた当ギャラリー(アートスペース余花庵)の様子
わかる人にしかわからない漫画展フォトレポート
漫画家集団ぼむ『わかる人にしかわからない漫画展』は、6日間で800名以上のお客様にご来場いただきました。多数のお客様方にお越し頂けました。感謝申し上げます。