昨日、辵璽林の皆さまによる篆刻と書の展覧会「辵展-幽玄・さび・冷え・枯れ・しをり-」が無事終了いたしました。
会場には水野先生の指導のもと日々切磋琢磨し学ばれている皆さまの作品が並びました。
水野先生のファンの方々、表から見える作品に惹かれてお立ち寄りいただきました方々、多くのご来場者さまに足をお運びいただけましたこと、厚く御礼申し上げます。
このたび展示を開催いただきました辵璽林主宰の水野恵さま、メンバーの皆さまにスタッフ一同心より感謝申し上げます。
辵璽林の皆さまによる展示会は今年10月にも予定しておりますので、どうぞご期待くださいませ。
アートスペース余花庵
辵展
-幽玄・さび・冷え・枯れ・しをり-
辵璽林
2021年 6月22日(火)〜 6月27日(日)
10:30~18:00
最終日17:00まで
グループ名「辵璽林」の辵(ちゃく)は路を行く、璽(じ)は印・判子、林(りん)は人が集まっていること、を指す言葉です。
辵璽林に所属する22名のメンバーが水野 恵氏のもと書と篆刻に取り組まれ、作品発表の場として「辵展」を開催。
今展の主題は「幽玄・さび・冷え・枯れ・しをり」。
千利休や松尾芭蕉・連歌師の心敬らが大切にしてきた美意識です。
「辵璽林は日本のほんまもんの篆刻を修め、それをずっと後へ伝えてゆく塾どっさかい、この主題そのものを研鑽する場て言うてよろし。どすが、いざ『しをり』を篆刻で表すとなると、?。 ・・・ 昔は、竹根や南瓜の蔕の印の注文があって彫ったもんどす。 これらの印材はへたるのが早おす。・・・ へたった印影面による印影はサラッピンの印影よりも雅味があるさかい好まれますにゃ。但し、そうなるためには最初に彫る時に、確りバッチリ髙度な腕で彫っとかなあきまへん。」
(水野氏「とくとく通信」より抜粋)
辵璽林メンバー各々が主題について想いをめぐらせ、詩文や篆刻の内容を吟味されたうえで作品を制作されました。
会場には、掛軸作品22点、色紙額作品1点、篆刻の印影と印顆それぞれ17点ほどを展示予定です。
会場入口には、辵展の目印となる、色とりどりの表装をされた水野氏の屏風も展示いたします。
是非多くのみなさまにご高覧いただきたくご案内申し上げます。
水野 恵(みずの けい)
1931年京都生まれ。篆刻家。
鮟鱇屈主(屋号は江戸時代から続く御用印判司の屋号を祖父が継いだもの)。京都府立大学文芸学科卒業。
著書に「印章篆刻のしおり」(芸艸堂)、「滕六齋印彙」(芸艸堂)、「古塔水煙集」(学生社)、ほか多数。
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